ソーシャルICT研究センター

このセンターについて

概要

設置年月日
平成25年(2013年)4月1日
部局名
情報理工学系研究科
施設の名称
ソーシャルICT研究センター
設置形態
大学院情報理工学系研究科 附属教育研究施設
設置の根拠
東京大学基本組織規則第44条に基づくもの
部局教授会承認年月日
平成24年(2012年)11月15日 教授会承認

本センターの目的

現代社会の喫緊の課題解決と活性化に向けて、情報通信技術(ICT)の高度利活用を軸として社会システム変革や新サービス創造が強く求められています。こうした領域を我々はソーシャルICTと呼び、情報理工学の新しいフロンティアであると考えます。この考えにもとづいて、都市・地域、企業・組織、行政、サービス・事業を情報システムとしてとらえ、人にとって価値あるデザインをし、実現することを目指します。

ソーシャルICT研究センターは、東京大学大学院情報理工学系研究科の主導により、先端情報理工学を基軸に新たな社会システムやサービスを創造的にデザインして具現化し、社会イノベーションを先導する教育研究の推進のために設立されました。東京大学ソーシャルICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラムに協力中の東京大学他部局や学外産官民等機関と連携し、高度人材の育成と人材活用、活躍の場の開拓も担います。

ソーシャルICT研究センターの3本のベクトル
ソーシャルICT研究センターの3分野:新融合サービスICT分野、次世代社会システムICT分野、社会システム情報学分野

社会受容性の高い情報技術の創造 須田礼仁 教授(情報理工学系研究科長)

須田礼仁教授肖像 21世紀に入り、社会は情報技術への依存を高めており、情報技術の有効かつ効率的な活用が求められる一方で、その規模や応用範囲の増大、関連技術の複雑化とともに、社会受容性の高い技術としての進化が求められています。 ソーシャルICT研究センターは、情報理工学系研究科が有する技術を融合することにより、情報技術の社会への効果的な実装により新たな価値を創出する場を提供するものとして、全学の支援を得て設置されました。本センターでは、コンピュータやインターネットのシステムアーキテクチャをベースに人間組織のエンタープライズアーキテクチャの設計、暗号や認証の技術を社会全体のセキュリティーへの展開、ビッグデータから新たな知の抽出といった実際の場面で活用される形でのシステムの創出を基盤として、新たな価値の創出に向けて、文理の枠を超えたシステムデザインに長けた人材の育成を目指しています。 本センターが創出するまだ見ぬ未来の情報化社会をいち早く体験・評価していただき、新しい価値の創造にご参加いただければと存じます。

ICTによる社会変革に向けて橋田 浩一 教授(本センター長)

中田登志之教授肖像

國吉初代センター長、萩谷第2代センター長、中田第3代センター長の後を受けて2022年4月からセンターの運営を引き継ぎました。本センターのミッションは、ICTを用いて社会の仕組みを変えその価値を高めることにあります。それには、人間社会と情報システムが融合したシステム全体の再設計が必要です。そのため、本センターでは発足以来10年余にわたって、個人のデータを本人に集約して活用を促進するPDS(Personal Data Storage)とその社会実装、電話帳のデータによる買物困難地域の推定などのビッグデータによる価値創造、生活習慣に基づく個人認証とそれによる新サービスの創出、オープンデータの活用による公共交通サービスの最適化、これらのサービスを支えるインフラ技術などに関する研究開発を推進してまいりました。さらに、コモディティ化しつつある大規模言語モデル等のAI技術を用いた教育や行動支援や行動変容など、新たな展開の可能性も広がっています。未知の社会的価値の創造に向けて、当センターの活動をご支援いただければ幸いです。

関連組織